ADPC SUPPORTERS

我々が記録した愛知県防災航空隊の活動(主に訓練)を写真で紹介しています。

スポンサーサイト  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

tb: --   cm: --

9月11日という日  

投稿者:進藤(ADPC SUPPORTERS)


昨日から茨城県や宮城県などで大雨による大災害が発生しています。
被災された皆様には心からお見舞い申し上げるとともに、行方不明となった方の早期発見、被災地の早期復興をお祈り申し上げます。

さて「9月11日」という日、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。
アメリカの同時多発テロ(2001年/平成13年)もこの日でした。
我々の住む愛知県においてはその前年、東海豪雨水害(2000年/平成12年)が発生しています。

そしてもうひとつ。防災航空隊に関係する人には忘れてはならない、忘れられないことが起きたのもこの日。
岐阜県防災航空隊「若鮎II」が北アルプス奥穂高ジャンダルム付近で救助活動中に墜落した事故。
2009年/平成21年9月11日の事故発生から今日で6年が経ちました。


gihu3.jpg


全国の防災航空隊、いえ、救助に携わる方々皆が持つ「何としてでも救うんだ」という心。その想いで救助に出動し、このような悲しい事故に遭った岐阜防災の方々。翌年には埼玉県防災航空隊も救助中墜落事故に。

要救助者に帰りを待っている人がいるように、救助を行う側にも帰りを待っている人がいます。
空に浮いて現場に向かい、ワイヤー1本で災害現場に降下する。
地上で行う作業に比べると危険が少ないわけがありません。
しかし全国の航空隊員がそれをいかに安全に行うか、安全をいかに掴み取るか、細かな部分にも気を遣い活動していることは以前記事にも掲載したとおりです。

要救助者を待っている人のもとへ連れて行く、そして自分も帰るべき場所へ無事に帰る。
そこで行われていることは全国の目に触れる機会はほとんどありません。目に触れるのは「防災ヘリが1名を救助した」という1文の記事程度かもしれません。

それだけ安全に気を遣いながらも起きた事故。
原因や問題点といった、後々の話はここでは触れません。
全国の防災航空隊員がどのような想いで日々の活動に従事しているか、そしてその家族がどんな気持ちで待っているか。
すべてを文章にすることが私にはできません。

gihu2.jpg


今回の水害でもヘリコプターによる救助が多々行われています。
昨日は自衛隊機が電柱につかまる男性を救助するシーンや、愛犬を抱きかかえる老夫婦の救助を生放送でご覧になった方も多いことでしょう。ヘリコプターによる救助は東日本大震災でもその有用性が実証されていますが、その光景を目にすることはあまりないといえます。
周囲を濁流に囲まれ、行き場を失った要救助者にとっては、そこに現れた救助ヘリや降下してきた救助隊員のことが神のような存在に見えたといっても過言ではないかもしれません。航空救助は災害救助「最後の砦」といえる状況で活躍するのです。

しかし防災ヘリに対する理解はまだまだ得られていない部分も少なくありません。
災害現場で迅速な救助を行うことができるのも日々の訓練の賜物ですが、訓練実施時には様々な苦情も寄せられます。苦情により訓練自体が中止になることもあります。

何のための訓練か。
その訓練が無駄になる、すなわち災害がないことが一番ですが、そうもいきません。
私が今この文章を書いているあと数十秒後にも大災害が発生するかもわかりません。
休日朝からヘリがやかましいな・・・と思った方も、いつそのヘリに救助されるかもわかりません。
無駄なことをしているわけではない、でもそれは無駄になればいい。
結局無駄になったとき、それはただの無駄ではなく「価値のある無駄」である。
それが使われないことを祈りつつ「いざ」に備える人たちのことを少しでも皆様に知って頂き、理解を頂けるよう、我々も微力ではありますが活動を続けていきたいと考えております。


gihu1.jpg


そしてもう一点皆様にお願いしたいこと。(ここをご覧になる方は防災関係の方ばかりかもしれませんが・・・)
今回の水害で救助された方には、本当に何ともならなかったという方々もいらっしゃる反面、「何も起きない」「まさかこうなるとは」と仰る方、つまり事前に逃げることができたという方も一部にはいらっしゃるのではないかと感じます。最後の砦、航空救助は数分間で1名ずつの救助しかできません。ヘリに乗せられる人数にも限りがあります。
是非、避難勧告が発表された段階など、自分で自分の救助をできる段階で行動する「自助」を励行して頂きたいのです。皆さんがその思いを持ち行動すれば、数分間の間に何百人という救助が完了します。
先ほども述べましたように航空救助は意外と時間がかかりますし、対応できる人数にも限りがあります。食い止めることのできない災害、そのときできる限り多くの人が助かる方法を是非皆様もお考え頂ければ幸いです。

9月11日という日。
アメリカのテロ事件にも、東海豪雨にも、そして岐阜県防災航空隊の事故にも、「人を助ける」という崇高な使命と精神を持ったレスキューマンたちがいたことを改めて心に刻み、そして感謝の気持ちを述べ、この文を終わります。

今も現場で救助活動にあたる皆様、ご安全に。


(写真はいずれも、平成20年愛知県医療連携訓練(於:時瀬公園)での写真です)

スポンサーサイト

category: 全国の消防・防災航空隊

tb: 0   cm: 0

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。